2018年10月10日

独紙「摩擦の責任は中国自身に」


【環球異見 米中貿易戦争のエスカレート】世界全体に害 欧州は備えよ 南ドイツ新聞(ドイツ)
産経ニュース / 2018年10月8日 10時59分

 米中貿易摩擦の激化を受け、独紙南ドイツ新聞は9月24日付紙面で「世界は崖っぷち」と題する論評を掲載した。欧州も米国と摩擦を抱える中、論評は米国が中国問題に集中する間は「欧州は安泰」とみる一部の楽観論を「過ちだ」と一蹴。「保護主義は米中だけでなく、世界全体に害を及ぼす」と警告し、その悪影響を抑えるため、「欧州は備えるべきだ」と主張した。

 論評は米中の争いが激化すれば世界的に景気が冷え込みかねず、「国際ビジネスに頼るドイツは傷つきやすい」と懸念。一方的に追加関税を用いる米政権には「欧米が戦後確立した(経済の)ルールを恣(し)意(い)と置き換えようとしているようだ」と強い警戒感を示した。また、「欧州だって標的となるかもしれない」とし、ドイツや欧州連合(EU)には影響を最小限にするため、域内貿易をさらに促す対策などを求めた。

 同紙は中国にも厳しい視線を向ける。9月28日付社説は中国の巨大経済圏構想「一帯一路」について「資源と土地、政治的影響力の確保」が目的だとし、そのため関係国を過大な借金で中国に依存させていると批判。米国が対中圧力を強める背景には「米国第一主義だけでなく、他者をかんがみない中国の政策」もあり、「(対米摩擦で)中国は犠牲者を演じるが、摩擦の責任は中国自身にある」との見解を示した。

 独紙フランクフルター・アルゲマイネは9月24日付論評で、米中摩擦の展開にかかわらず、「多国間主義と国際社会の平和的協力」維持のため、EUには貿易政策でとるべき「3つの行動」があると指摘。米EU間で合意した関税撤廃交渉▽他の国・地域との自由貿易協定(FTA)の推進▽世界貿易機関(WTO)の改革−を促した。

 WTO改革では日米欧が協力する方針だが、論評は「具体的な改革案」を示してイニシアチブをとるようEUに求める一方、企業への国家補助や知的財産権の問題では「中国が厳しい交渉姿勢をとるだろう」と予測した。(ベルリン 宮下日出男)
posted by beetle at 08:07| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする