2018年06月12日

県外が一番盛り上がった新潟知事選

外から見る日本、見られる日本人  2018年06月11日10:00

新潟県の知事選で無所属で与党が推す花角英世氏が当選しました。米山前知事が週刊誌ネタで辞任をしたこともありますが、それ以上に原発選挙区とも言われた新潟知事選で東京電力の願いむなしく、過去二回は原発反対派の知事となり、辛苦をなめていただけに今回こそ、という見方もあり、その行方が注目されていました。

事実、米山前知事が辞任するころから東電の株は久々の活況を呈し、それまでの400円を切る水準から約600円をつける5割高を演じました。わずか2か月でこれだけの大型株がこれだけ動くのも珍しいものですが、投資ニュースには東電のことはあまり触れられなかったのではないでしょうか?

投資家が「今度こそはチャンスがある」と思ったのでしょうか?確かに東電側としては原子力規制委員会の合格のお墨付きを既にもらっているわけで、今度の知事の協力を得るのがタイミング的には一番良く、現実味があると考えたものと思われます。ところが面白いことに高騰した東電の株は5月20日ごろから15%ほど下落してしまうのです。理由をこじつけるなら与党が推す花角氏は原発にはクールな姿勢を保ちそうだ、という期待の剥離があったのだろうと思います。

つまり、日本中が注目した新潟県知事選を原発争点の選挙ととらえたのが間違いだったかもしれない、と思い始めたのです。事実、花角氏は「(米山知事が掲げた3つの原発に関する)検証結果がまとまり結論を示せる状態になったなら、辞職して(県民の)意見を確認することもある」(日経)として引き続き、原発に一定の距離を置くスタンスに見えるのです。

では、それでも今回の新潟知事選が自民党にとって死守しなくてはいけない戦いだったのは何故でしょうか?原発よりモリカケ日報問題などで人気凋落が目立つ中、秋の自民党総裁選も踏まえ、対野党、及び自民党内部の戦いだった側面がもっと大きかったと思われます。

事実、安倍首相の三選を推す二階幹事長は新潟入りし、実質黒子として今回の花角氏の支援に回りました。確か、二階幹事長は応援演説はしなかったはずですが「相当頑張った」とみられています。二階氏のスケジュールも隠すなどしながらも後方支援に徹したのが功を奏したかもしれません。

一方の野党は著名人を送り込み、野党候補を支援したものの何故か、新潟の知事選なのに安倍政権批判が目立つ結果となり、明白な戦略ミスとなりました。花角氏が原発を争点に出さなかったことで野党推薦の候補者との差異が出しにくくなったことでいらぬ発言につながったのでしょう。

県外が一番盛り上がった、といっても投票率は前回を5ポイント上回る58%台ですのでもちろん、県民も高い関心を持ったことは確かです。しかし、新潟は原発は一案件でしかなく、他県同様、様々な問題を解決しなければなりません。

新潟と言えばコシヒカリですが、その価格もランキングも下落しているのはご存知でしょうか?圧倒的ブランドとして君臨したのですが、正直、北海道産など他のブランドに押されているのが現状です。県民としてはそっちの方がもっと重要な事柄かもしれません。私が知事選に出るならばそれを取り上げたかもしれません。政治家と県民の見えない距離を感じたのが今回の知事選でありました。
posted by beetle at 08:10| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする