2018年06月05日

アメリカにとって朝鮮半島とは何だろう

外から見る日本、見られる日本人 2018年06月04日10:00

6月12日まであと1週間ちょっとでありますが、歴史に残る会談になる可能性がありそうな気配がします。歴史に残るにあたり、誰が勝者で、誰がメリットを享受できないか、このあたりの濃淡は当然出てきそうです。

ここまでの流れを踏まえて個人的感想を述べたいと思います。

トランプ大統領は今回の取引を何の目的で主導しているのか、一旦ここに立ち返る必要があると考えています。私は選挙戦の頃からトランプ氏はアジアにはさほど興味がなく、自国の繁栄を考えている、と指摘し続けてきました。あるいはビジネスマンであるトランプ氏はアメリカを一つの会社のように見立て、自分がCEOとしてアメリカ株式会社の利益が上がり、株価が上がり、評価が上がり、多くの配当を行い国民に富をもたらすことを考えています。ライバルを押しのけ、近隣窮乏化政策も辞さないのでしょう。

このシナリオに当てはめるとトランプ大統領は今日まで何らぶれていません。では今回の取引は彼にとってどんなメリットがあるのでしょうか?

名声だろうと思います。あまり興味がないアジア政策に対してまるで中心的役割を果たすのは過去の数々の戦争の講和条約の際に第三国として果たした役割、つまりチャーチルやらルーズベルトといった歴史的な名前を刻むには絶好であります。

事実、トランプ大統領の最新のインタビューでは「米国が資金提供することはないと思う。韓国がすると思う。正直にいうと中国も支援すると思う。日本もすると思う。米国が多額の資金支援をすることはないと思う」「米国は(北朝鮮から)とても遠い。日中韓は近い。隣国だ。我々は6000マイルも離れている。日韓には(支援を)準備するように伝えた」(日経)とそのポジションをクリアに述べています。つまり、アジアの中の再建はアジア内でやれ、ということだと思います。

ということは今回のアメリカの役割は「仲介」であって当事者かどうかは微妙な役回りかもしれません。ただ、仲介も政治的配慮が当然なされるはずですから関係国との調整は進んでいるのだと思います。1点、トランプ大統領が「日本もすると思う」という根拠が何か、ここは興味深いところです。

安倍首相は拉致問題解決から一歩も踏み込んだ話を表向きしていません。とは言え、北朝鮮再建にかかるいくつかのオプションはすでにテーブルの上に載せられているでしょう。その多くが日中韓のマネーが主導するシナリオなのでしょうか?このあたりは外交の秘匿のようです。

日本はその中で蚊帳の外になる可能性は否定できません。また、日本が北朝鮮にすり寄ることもまずありません。それは政治ではなく、世論が許さないからです。南北平和条約が結ばれた際には半島の左巻きが日本に襲い掛かってくるのも目に見えています。慰安婦像問題どころではない騒ぎすらあり得るとみています。

ここは日本がとる立場を明白にしておく必要があるでしょう。アメリカにおけるかつてのキューバのように、です。

アメリカにとって朝鮮半島とは政治的に利用しやすい材料、ということになります。それは日中韓のポジションがバラバラであるがゆえにアメリカにとっておいしいところを総なめできるという意味です。オバマ氏はせっかくの具材を調理しそこなったのですが、トランプ氏は名コックと称されることになるのでしょうか?日本からは違う、という声が聞こえてきそうです。
posted by beetle at 08:08| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする