2017年04月04日

21世紀前半の世紀の会談が迫ってきた。 米中首脳会談

おゆみ野四季の道  新 2017年4月 4日 (火)

 こうした会談を世紀の会談というのだろう。この6日から行われる米中首脳会談のことである。これに匹敵する会談は戦前のヤルタ会談や、戦後の世界を一変させたプラザ合意ぐらいしかない。
なぜ米中首脳会談が世紀の会談かといえば、アメリカが今までの米中関係を完全にひっくり返そうとしているからだ。

 トランプ政権は習近平氏に対し二つの重要課題を持ち出そうとしている。一つは貿易の不均衡の是正、もう一つは北朝鮮対策である。
どちらも中国にとっては触れたくない案件で現状維持が最適なのだがトランプ氏はそれを許さない。

 アメリカの貿易赤字の半分は対中国だがこの原因は二つある。一つは中国国営企業がダンピング輸出を行っていることで鉄鋼やアルミやその他の生産財がこれにあたる。もう一つはアップルやグーグルといったIT産業が中国でOEM生産を行い完成品を逆輸入していることだ。
後者についてはトランプ氏が「アメリカ人にアイホーンを売りたければアメリカで生産しろ」と吠えれば一定の効果があるが前者は一筋縄ではいかない理由がある。

 中国の国営企業は鉄鋼、アルミ、石炭といった重化学工業だが、こうした企業群は現在ほとんどが赤字に陥っている。3年ほど前に高度成長が終わり実質経済成長はストップしたため、どこの国営企業も生産過剰に陥ってしまった。本来なら生産縮小のための人員整理をすればいいのだが従業員はほとんどが共産党員だから人員整理をすることができないた。仕方なしに補助金による生産を続けている。。
かつてマルクスが資本論で「共産主義経済においては不況になっても人員整理ができないため過剰生産に陥り、その結果恐慌になって必然的に共産主義社会は資本主義社会に移行する」と説いたテーゼ通りだ。
今や世界の鉄鋼会社は中国のダンピング輸出で倒産寸前に追い込まれており、アメリカも例外でない。

 トランプ氏は「ダンピング輸出を絶対に認めず、継続すれ高関税で対抗する」と吠えるが、一方で習近平氏としてはどうしようもないのだ。もし補助金を止めて国営企業を倒産させたら、約9000万人の共産党員の職場がなくなってしまう。中国共産党を支えている共産党員が路頭に迷うことがあればそれは中国共産党崩壊の時だ。だからトランプ氏がいくら吠えてもダンピング輸出はやめられないジレンマに陥っている。

 もう一つの課題である北朝鮮問題はキム・ジョンウン氏がほとんど偏執的に核とミサイル開発を進めているためアメリカの直接脅威になってきた。
トランプ氏の「国民の安全を守る」という表看板にまさに泥を塗っている状況だ。
今回の米中会談でトランプ氏は中国によるキム・ジョンウン氏の排除を要求するはずだ。
だがこれも中国としては何とも答えようもない問題なのだ。

 約3年ほど前に当時実質最高権力者とみなされていた叔父の張成沢氏が突然逮捕され公開処刑されたが、これは中国のバックアップによるクーデターを察知したキム・ジョンウン氏が先制攻撃でクーデターを防いだものだった。
その後中国派と見られた政治家や軍人はほとんどパージされてしまったため、いま北朝鮮には中国の息のかかった政治家や軍人が皆無になっている。
それなのにトランプ氏はもう一度キム・ジョンウンを排除するクーデターを行えと迫る。

 今回の会議が世紀の会議になるのはトランプ氏が習近平氏にはもはや北朝鮮を抑えるすべがないことを承知の上で踏み絵を踏ませて自身ではできないことを確認させた後、アメリカが単独も北朝鮮の核とミサイル基地を攻撃するとのサインを習近平氏にのませることにある。
「中国は〇〇までにキム・ジョンウンを排除せよ。それが不可能ならアメリカは単独行動を起こす」
中国によるクーデターかアメリカによる単独排除かを迫る今回の会談はだから世紀の会談なのだ。


 中国にとっては国営企業を倒産させることも北朝鮮のキム・ジョンウン体制を崩壊させることもどちらも自身の根幹を動揺させる体制の危機だ。
だがトランプ氏はそれを迫ってくる。習近平氏としたらオバマ大統領が懐かしいだろう。
「何でも話し合いだといっていたオバマなら何とでも取り扱えたが、トランプの野郎は結果を示せという。しかしどうしたらいいのだろうか・・・・・・・・・・」
posted by beetle at 08:35| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする